SIC_interview10-2_01.jpg SIC_interview10-2_01.jpg

Creator’s Interview セガ・インタラクティブ 第一研究開発本部 ME研究開発部 プロデューサー/部長 佐藤直行

BE A GAME CHANGER! 佐藤直行

代表作

  • 『スターホース』
    シリーズ プロデューサー

代表作

  • 『スターホース』
    シリーズ プロデューサー

メダルゲームは、
内容やシステムが面白いだけではヒットしないんです

―所属部署についてお聞かせください。

私が入社した当時は、第6AM研究開発部と呼ばれていましたが、のちにメカトロ研究開発部という名称に変わり、その後、部署の統廃合などを経て、現在の第一研究開発本部という部署になりました。

そのなかで私が部長を務めているのが、ME研究開発部というメダルゲームの企画・開発に特化した部門です。

過去には、他の部署もメダルゲームを開発していたのですが、現在、弊社でメダルゲームを手掛けているのはME研究開発部だけとなります。

ME研究開発部には、およそ50人ほどのスタッフが在籍し、『スターホース』シリーズをはじめ、最近では『バベルのメダルタワー』(2016年)を手掛けました。

SIC_sp_interview10-2_02.jpg
SIC_interview10-2_03

―メダルゲーム制作の流れについて教えてください。

『スターホース』を例に挙げますと、企画段階から、実際にゲームが世に出るまでに、およそ3年ほどかかります。

なお開発は、ハードウェア(筐体製作)とソフトウェア(ゲームプログラム制作)とで、並行して進めます。ハードウェアはプロダクト研究開発部という部門が担当し、ソフトウェアは我々、ME研究開発部で制作します。

まずハードウェア側は、筐体のイメージなどを固めるために"バラック"と呼ばれるサンプルを作ります。
『スターホース2』、『スターホース3』では、椅子もセットでしたので、座り心地等なども確かめつつ、最初の試作機を作ります。それをもとに細かな部分を改善して2回目の試作機を作ります。さらにそれを改善してロケテスト、という流れです。

対するソフトウェア側は、まず表現したいことを決めて、それを実現するためにはどんなUI(ユーザーインターフェイス)にすればいいかなどを検討しながら、試作機の完成に合わせて、仮でソフトが動作するアルファ版を開発します。なお、最初のロケテストまでに2年ほど、さらにその後1年の調整を行って、やっとリリースするという流れです。

SIC_interview10-2_4.jpg

―ビデオゲームとメダルゲームの制作の違いは?

ビデオゲーム制作と大きく異なるのは、メダルゲームは、"ゲームの内容やシステムが面白いだけではヒットしない"という点です。
メダルゲームは、遊ぶうえで"メダルを増やす"ということもプレイヤーの大きな目的となります。そこで、「こういうロジックで遊べば大量メダルが獲得できるのでは?」と”プレイヤーが独自の理論を構築できる要素”をいかに組み込むかが重要になってきます。

これが非常に難しく、いつも苦労する部分ですが、プレイヤーが独自の理論を構築できる要素、もっと端的に言うならば”俺なら勝てる(儲かる)”と思わせる要素なくして人気が出たメダルゲームはないと断言できます。

"プレイヤーが独自の理論を構築できる要素"とはどういうことかと言いますと、たとえば、ルーレットで赤か黒かに賭ける場合、単純に確率で考えれば2分の1なのですが、過去のゲーム結果の履歴を表示することで理論構築の余地が生まれてきます。

"赤、赤、赤、赤、赤、黒"という過去の結果が掲示されていれば、「じゃあ、次は黒が続くに違いない」とか、「赤の流れだからもう1回赤に戻るはずだ」というように、履歴を表示するだけで、プレイヤーが独自にロジックを考えられるようになります。それが的中すると、「読みが当たった俺、強ぇ」ということになり(笑)、達成感や爽快感に繋がるわけです。

ですから、単純にゲームの面白さだけではなく、「このロジックなら勝てるかも」とプレイヤー自身が勝利の方程式を自分なりに構築できる要素をたくさん用意しておく、というのがメダルゲーム開発の特徴のひとつです。私もそうですが、誰しも自分の読みで勝てると嬉しいですからね(笑)。

佐藤直行[前篇]

株式会社セガホールディングス
セガ 製品情報サイト
セガプラザ公式サイト
セガ・インタラクティブサポーターズサイト