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中村 達也【前編】 中村 達也【前編】

CREATOR’S
INTERVIEW #017

中村 達也

ページ

代表作:『maimai』『CHUNITHM』(プロダクトデザイナー)

トップスペシャルコンテンツCREATOR`S INTERVIEW #017

ページ1/2

  • CHAPTER 1
  • CHAPTER 2
  • CHAPTER 3

CHAPTER 1

アート表現だけでない、
機能や効果を高めるデザインを

-中村さんの生い立ちについて教えてください

1983年に埼玉県の春日部市で生まれました。小学生のときは、友だちと追いかけっこなどの外遊びや、野球やバスケをしたりして遊んでいました。

-初めてテレビゲームに触れたのはいつごろですか?

ちょうど小学3年生ぐらいのときだったと思うのですが、父がファミコンを買ってきてくれて、それでよく遊んでいたのを覚えています。
4人兄弟でしたので、順番待ちで兄のプレイを眺めている時間も長かったですけど(笑)。
また、家族や友だちとボーリング場へ行ったときに、待ち時間でメダルゲームやビデオゲームなども遊んでいました。

-小・中学生時代は、将来どのような仕事に就きたいと思っていましたか?

絵や工作など、ものをつくるのが好きだったので「何かをつくって人に喜ばれるような仕事をしたいな」という気持ちは漠然とありました。

-”ものづくり”に興味を持つようにになったきっかけは?

実家が自営業で、”射出成形(プラスチックなどの加工)”を行っていたんです。幼いころから、作業場に落ちている端材を勝手に使って遊び道具にしていたので、そのような環境から”ものづくり”に興味を持つようになったのかもしれません。
家業の手伝いもよくしていましたね。機械がエラーを起こしたりすると「パンポーン」と音が鳴るのですが、そうすると父親が目配せをして、ご飯を食べていても兄弟の誰かが作業場に確認しに行く、といった感じだったんです。

-大学ではデザイン工学を勉強されたそうですが、どのような経緯で?

工学を専攻したのは、家業の影響もあると思います。イラストや彫刻など芸術としてのデザイン表現も好きなのですが、自然とプロダクトデザインに関わりたいという想いがあって。
自分のつくったものが何かしらの問題解決に繋がったり、誰かの生活に良い変化をもたらせたりすることに、興味があったんですよね。

-そんな想いのなか、セガに入社することになったきっかけは?

就職活動開始時は、「携帯電話のプロダクトデザイナーになろう」と思っていたのですが、”たくさんの人に触れてもらう商品”という観点で考え、ゲーム業界も選択肢に入れました。
そこでゲームセンターに視察に行ってみると、セガのアーケードゲーム機が目に入って。 セガの名前はもともと知っていたのですが、改めて就職を意識してからセガの製品を見てみると、魅力的な製品が多かったんです。市場での存在感の高さもポイントでした。
そこから、「ゲームのプロダクトも面白そうだな」と考えるようになり、就職活動を経て、2007年にセガに入社しました。

CHAPTER 2

プロダクトデザインに必要なのは、
ディレクション能力

-中村さんが所属するプロダクト研究開発部はどのような部署ですか?

おおまかに言うと、アーケードゲームの企画開発を行っている部署です。
主な業務内容は、セガ・インタラクティブが関わるあらゆるチャンネルに向けたハードを中心としたプロダクトやサービスの企画開発です。
メインはアミューズメント施設にあるようなメダルゲームやビデオゲームの開発ですが、施設の目玉になるような大きな体験施設や、グループ会社の様々なチャンネルに向けたプロダクトの開発も手掛けています。

-筐体のデザインはどのような流れで決めていくのでしょうか?

プロジェクトによって順番はまちまちなのですが、基本は、まずソフト開発側と打ち合わせをし、ゲームの企画内容をヒアリングして”どのようなゲームにしたいのか?”など、要望を聞き出します。
「ゲーム内容(遊びの内容)はほぼ決まっているのだけど、どんな入力デバイスでどんな筐体のデザインにしたらいいかわからない」と悩んでいるケースもありますので、そのような場合はラフスケッチに起こし、「その遊びならこんな入力デバイスや筐体のデザインはどうですか?」などと話し合っていきます。

『CHUNITHM』のバラック(仮組み筐体)

-なるほど、面白いですね!

新規デバイスの開発に関しては、基礎実験などで試行錯誤を繰り返しながら着地点を定めていきます。筐体デザインに関しては市場調査なども行いつつ、近いテイストを持った既存の製品なども例として挙げながら、最終的なコンセプトスケッチをつくっていきます。お互いの頭のなかにあるイメージを、デザイナーのスケッチで具現化していく作業です。
その後はいよいよ、実際に触って確認するために、いくつかバラック(仮組みの筐体) やモデル(発泡スチロールなどを削って形にしたものなど)をつくっていきます。筐体のサイズ感やポジション、デバイスの触り感の確認などはここで行います。
さらにその後、細かい部分を詰めてデザインの方向性を決めていき、1/1の原寸モデルをつくります。小さい筐体なら簡単につくれますし想像もつきやすいんですけど、大きいものはパソコン上のデータで見るのと実際に見るのとではだいぶ違いますからね。
実際に、完成系に近いデザインのモデルができあがるとチーム全体のテンションが上がります(笑)。

『CHUNITHM』のスライダー部分の試作品

-イメージをカタチにする、生みの作業ですね。

ええ、プロダクトデザイナーにはディレクション能力も必要だと思っています。言葉だけだとなかなか伝えにくいイメージを、実際にスケッチだったりバラックだったり、”もの”をつくって具体的に示したり。設計してゆく中で芯がぶれないように、実現したいユーザー体験をわかりやすいビジョンで示したりする能力が必要です。チームの意識を統一する意味でもこの作業は大切なんですよ。

そこからは、実際に量産できるデザインに落とし込んでいったり、構造を改めて確認して修正したりしていきます。ここもプロダクトデザイナーの能力が発揮される部分です。

実現できないデザインを提案し、もしもそれが通ってしまった場合、つくり始めて「やっぱりデザインが変わります」や「やっぱりできません」は通用しませんからね。最初から実現するための勝算を見越したうえで、かつチーム全体が納得するものをデザインするのがとても大事なんです。

CHAPTER 3

『maimai』筐体デザインの最初のコンセプトは、
“洗濯機”ではなく“試聴機”でした

-ユーザーに注目してもらうために、プロダクトデザインで心掛けていることは?

「すごく派手な色やカタチにしよう」、「バキバキのライティング(照明)で目立たせよう」という考えもあると思うのですが、じつは派手にしたからと言って、けっして目立つわけではないんですよ。
派手なもののなかに派手なものがあってもまったく目立ちません。かえって、地味なものの方が目立つことがある。つまり、アイキャッチというのは差分で生まれることが多いんです。

-単に派手なだけではない、目立たせ方を考えるのですね?

ええ。それに、もし派手ということでユーザーの目にとまったとしても、そのゲームのターゲット、その遊びを好きになるであろうユーザーが好むデザインでないと意味がない、ということにも留意します。

多くの人に興味を持ってもらうことはもちろん大切ですが、ターゲット層と違う人に遊んでもらった結果、「好きじゃないな」と思われてしまうのは意図と反します。

ですから、特定のユーザーに向けた企画であればあるほど、デザインの表現もすごく慎重にならないといけないんです。ターゲットのユーザーが魅力的に感じ、かつ目にとまるようなデザイン、というのが大事なんですよね。

逆に、ゲームを遊んでもらえさえすれば絶対に気に入ってもらえるのに、筐体の見た目で「自分には向いていないな」と思われてしまうこともあります。そういう意味で、アーケードゲームにおけるプロダクトデザインは「ユーザーの最初のトリガーになっている」と責任をいつも意識しています。

-それはアーケードゲームならでは、ですね

そうかもしれません。ちなみに私が担当した音楽ゲーム『maimai』のデザインは、ゲームセンターにふらっと来た人や、女性にも遊んでほしい、という狙いもあり、あのようなデザインにしました。
従来の”音楽ゲーム”って、ライティングがバキバキに光っていて、ガジェットっぽいといいますか、昔のオーディオ機器的で、難しそうなイメージがありませんでしたか?
それらと差別化をはかり、あまりゲームに馴染みがないユーザーや女性にも怖がらずに触ってもらえるようなデザインを目指したんです。具体的に言うと、照明の光りかたも有機的にして、点や線で光らせるのではなく、立体(筐体)そのものを発光させ、そこで”目立つ”というポイントを担保しました。また、大きい形が安心感を生む、といった心理的なことも考えました。

-そんな『maimai』ですが、実際、女性のプレイヤーも多いですよね

女性が遊んでいないのは難しそうに見えているからではないか、という仮説を立て、どんなデザインなら触れ慣れていて扱いやすい印象を持ってもらえるかと強く意識したので、実際ゲームセンターで女性が『maimai』を楽しそうに遊んでくださっている姿を見ると感無量です。ゲームセンターのなかでも個性的な見た目になりましたし、意図したとおりのユーザー層に受け入れられているのは、本当に嬉しい限りです。

-『maimai』の筐体はそのデザインから”洗濯機”とも呼ばれ、多くのユーザーに親しまれていますが、”洗濯機”というキーワードは開発中からあったのでしょうか?

ありました。
最初のコンセプトは実は“試聴機”でしたが、チームメンバーに「洗濯機っぽい」と言われて。それなら開き直って、”かっこいい洗濯機をつくろう!”と思って開発していました。『maimai』をロケーションテストで発表した際にはこっそりテスト筐体に「NO WASHING」(洗えません)と印刷で入れていたんですよ(笑)。
ですので、ユーザーから「セガが洗濯機を出したぞ!」という声が聞こえてきた時は、チームとしてもその評価をすんなり受け入れられました(笑)。
また、洗濯機っぽさから親しみをもっていただいたり、家電メーカーさんとコラボできたり。デザインを通したご縁に恵まれ、ありがたいです。

編集・執筆:ローリング内沢、村田征二朗

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