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ローリング内沢のセガ先輩のはなし

先進技術で時代を先取! たまに時代を先取りし過ぎてご愛敬!?
そんなセガを「先輩」に例え、愛をこめてローリング内沢が
自由な切り口で語る不定期連載コラム。

トップスペシャルコンテンツローリング内沢のセガ先輩のはなし 第17回

第17回
『ファンタジーゾーン』の魅力と
ボスキャラ・レビュー!

早いもので2017年ももうすぐ終了。これから忘年会シーズン真っ盛りとなりますが、この時期になると思い出すのが、”セガ先輩”(敬意を表してこう呼ぶ)の名作シューティングゲーム『ファンタジーゾーン』ですよ。

というのも、毎年年末に行われる友だちとの忘年会で、”Sくんが『ファンタジーゾーン』(家庭用ゲーム機版ね)をクリアーするのを参加者全員で見届ける”というのが恒例行事になっているから(笑)。

どのようにして、この珍(?)行事が始まったのは忘れてしまったけれど、もうかれこれ10年近くは、年末に『ファンタジーゾーン』のエンディングを見てから新年を迎えるというサイクルを繰り返しています(笑)

(左)『ファンタジーゾーン』(1986年)ロゴ
(右)当時のブローシャ

なお、アーケード版の『ファンタジーゾーン』が稼働したのは1986年。それまでのシューティングゲームといえば、”真っ暗な宇宙空間で戦闘機が戦う”という、いわゆる王道SFスタイルの作品が多かったのだけど、そこに彗星の如く登場したのが『ファンタジーゾーン』
パステルカラーで描かれたポップで可愛らしい世界観は、当時非常に斬新に感じたのを覚えています。

『ファンタジーゾーン』の魅力は、これまでさまざまなメディア等で言い尽くされているとは思いますが、せっかくなので、改めて伝えさせていただければなと!

(左)ポップな世界観
(右)主人公の「オパオパ」

さて、『ファンタジーゾーン』の魅力……と言って、すぐに思い浮かぶのは、やはり”買い物システム”ですよね。
敵を倒してコインを集め、どのアイテム(パーツ)を購入するかで戦略性がグンと変わる、まるでRPGのようなシステムは、当時他のシューティングゲームとは一線を画し、その後のさまざま作品に大きな影響を与えたほど。

しかも、敵を倒すと出現するコインは、地面に落ちるとバウンドし取りにくくなってしまうので、いかに敵を地面すれすれで倒し、コインのバウンドを最小限に抑えるか、というテクニックも重要でした。

買い物システム

また、左右どちらでも任意の方向へスクロールできる移動方式は、往年のシューティングゲーム『ディフェンダー』(1980年/アーケード/ウィリアムズ)や『チョップリフター』(1982年/Apple II/ブローダーバンド)を彷彿とさせる懐かしさも。
というか、いまの若いゲーマーは、『ディフェンダー』『チョップリフター』と言ってもわからないかなー(笑)。
ちなみにアーケード版の『チョップリフター』は1985年にセガよりリリースされました。

さらに、Hiro師匠こと川口博史氏が手掛けた記憶に残る軽快なサウンドも大きな魅力のひとつ。
個人的には低音のベースとスネアドラムが効いたボス戦の曲が大好きです。当サイトのクリエイターズインタビュー【https://sega-interactive.co.jp/interview/】でHiro師匠は、「手前味噌ですが『ファンタジーゾーン』の曲など、いま聞いても古臭さを感じないのは当時の流行っていた音楽の後追いをしなかったからだと思います」と語っています。

(左)当時のブローシャ
(右)『チョップリフター』(1985年)

なお本作は、セガ・マークIIIをはじめMSX、ファミコン、PCエンジン、そしてPCや携帯アプリなどにも移植され、変わりどころだと、『龍が如く0 誓いの場所』(2015年/PS4・PS3)『龍が如く6 命の詩。』(2016年/PS4)のゲーム内(プレイスポット)で『ファンタジーゾーン』が遊べるようにもなっています。

そんな『ファンタジーゾーン』のプレイヤーキャラクター(自機)の”オパオパ”は、”ソニック・ザ・ヘッジホッグ”と並ぶ、セガを代表するキャラのひとり(?)でもありますよね(もちろんアレックスキッドも忘れちゃならないが)。

アーケード版の稼働から30年も経っている作品だけど、いまだに(どんなかたちであれ)移植され続けているのはスゴイことだなあと。
そんな『ファンタジーゾーン』ですが、今年の年末も忘年会でお世話になります(笑)。

そして、せっかくなので最後に、『ファンタジーゾーン』の各ラウンドのボスキャラを独断と偏見でレビューして終わりたいと思います。それぞれ、見た目も攻撃方法もすごくバラエティー溢れていて、ラウンドが進むごとに「次はどんなボスが登場するのかな?」というワクワク感がありましたよね。

・ラウンド1 スタンパロン
見た目がちょっと野暮ったいけど、このデザインセンスはなかなか作り出せないなあと感じるボスキャラ。とくに目玉の部分を、あえて黒目ではなく木目調にしている部分にデザイナーのこだわりを感じます。

・ラウンド2 ボランダ
回転する内側のコアを、破壊不能な外側のコアの隙間から狙って撃つ、というギミックがいいよね。フラスコ状の本体上部から種(弾)をまき散らすアイデアも面白い。

(左)スタンパロン
(右)ボランダ

・ラウンド3 コバビーチ
なんとなく、彫刻”真実の口”を彷彿とさせるデザイン。すべての砲台を破壊すれば倒せるのだけど、”ヘビーボム”一発で倒すことができる爽快感が格別でした。

・ラウンド4 クラブンガー
多関節キャラ。このウネウネ感を表現できたのはアーケードゲームならでは。ちなみにセガ・マークIIIは残念ながらこのウネウネを表現できず、ぜんぜん違うキャラが収録されていたのはご愛敬(笑)。

(左)コバビーチ
(右)クラブンガー

・ラウンド5 ポッポーズ
通称”鏡餅”。”ポッポーズ”っていう名前もだけど、キャラクターデザインとしても非常に愛らしいボス。このキャラのぬいぐるみを出せば人気が出そう。”セガ先輩”お得意の”寝そべりぬいぐるみ”で出せばいいのに!

・ラウンド6 ウィンクロン
それこそ、このキャラのデザインを模した”ハンドスピナー”とか需要がありそうじゃない? このキャラを初めて見たときは「アーケードゲームは表現技術がすごいな」、と驚いた記憶があります。

(左)ポッポーズ
(右)ウィンクロン

・ラウンド7 IDA-2
当時のセガの開発部長”アイダ”さんをモチーフとしたボス。『スペースハリアー』に登場する顔面型のボス”アイダ”も同様の経緯で生まれたらしい。こういう裏話のあるキャラって面白い。

・ラウンド8 ラスボス
いろいろ調べたんだけど、公式にはアーケード版のラスボスには名前がないみたい。ちなみにメガドライブ版の『スーパーファンタジーゾーン』(発売はサンソフト)では”オパパ”という名前になってます。そういうミステリアスな部分も『ファンタジーゾーン』の魅力のひとつなのかなーとも思います。

(左)IDA-2
(右)ラスボス

文・ローリング内沢/2017年12月20日掲載

ローリング内沢

1970年、東京生まれ。ライター、編集者、ゲーム批評家。
ゲーム情報誌の編集者を経て、2000年4月よりフリーランスとして活動。
得意分野はゲーム、クラブミュージック、グラフィックデザインなど。
趣味が高じて、クラブDJとしても暗躍中。
イラスト:荒井清和

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