セガ・アーケードゲームヒストリー

2018.10.23 コラム追加!

第20回隠れた名(迷)作!? 気になるセガ・アーケードゲーム7選

2018年03月20日掲載

"セガ先輩"(敬意を表してこう呼ぶ)と言えば、先見の明がありすぎて、だいたいいつも10年くらい時代を先取りしすぎている印象があります。

創造は生命

▲経営理念にも「時代の先取」とありますね

チャレンジ精神が旺盛で、"ゲームの未来"をがらりと変えるような斬新かつ画期的な作品を数多く世に送り出している反面、ときには「なんだこれ~(笑)」といった脱力 系のユニークな作品もリリースしています。そんなギャップが"セガ先輩"の魅力のひとつとなっているのも確かです。

そこで今回は、筆者が独断と偏見で選んだ、セガ・アーケードゲームの隠れた名作(というか、どちらかというと迷作?)を紹介したいと思います。いわゆる、ちょっ とゆるくて、目の付けどころが面白くて、直球ではなく変化球で、なんかサブカル臭も漂いつつ、不思議で笑っちゃうようなゲームのアレコレを集めてみました。みなさん、知っている作品、遊んだことのある作品はありますか?(発売年順に紹介します~)

◆     ◆     ◆

  
 

▲『PACHINKO DERBY(セガ・パチンコ・ダービー)』のブローシャ

『PACHINKO DERBY(セガ・パチンコ・ダービー)』(1983年)
【けっきょくどれなの?度 ★★★☆☆】

「ビデオゲームをパチンコで楽しむ熱中競馬メダルゲーム」というキャッチコピーだけで、お腹がいっぱいになる作品(笑)。果たして、競馬のビデオゲームなの? パチンコなの? メダルゲームなの? という謎が謎を呼ぶなか、自動販売機のような筐体をチェックしてみると、パチンコ台のうえに14インチのモニターが華麗にドッキング。……もう何がなんだかわからないデヴィッド・リンチの映画のようなゲームです(笑)。で、結局どんな内容の作品かは、こちらでチェック!

 
 

▲『カロリーくんVSモグラニアン』のブローシャ

『カロリーくんVSモグラニアン』(1986年)
【食べたーい、でも痩せたーい度 ★★★☆☆】

カロリーくんがモグラに盗まれたフルーツを取り戻すアクションゲーム。カロリーくんは、一定時間フルーツを食べないと痩せ細って倒れてしまい、逆に食べ過ぎると動けなくなるという……現代社会における無理なダイエットが引き起こす栄養問題というテーマを扱った社会派のゲームです(だと思う(笑))。カロリー調節というアイデアが面白いけど、それよりも「カロリーくんって何者よ?」、「フルーツを取り戻すのに途中で食べちゃダメだろ!」といったツッコミがしたくなる作品(笑)。

 
 

▲『エースアタッカー』のブローシャ

『エースアタッカー』(1988年)
【操作系が賑やか度 ★★★★☆】

真上から見下ろしたグラフィックが新鮮。また、ダイヤル式のツマミで、トスやバックアタックなど10種類の戦術が切り替えられ、さらにトラックボールでレシーバーの移動を行いつつ、レバーでアタック/サーブ、ボタンでブロックと、操作系がかなり"わちゃわちゃ"と賑やか。また、レバーの先端が丸いボールではなく、アタッカーの手のカタチをしているのが、制作者の妙なこだわりを感じる。

 
 

▲『ずんずん教の野望』のブローシャ

『ずんずん教の野望』(1994年)
【お布施したい度 ★★★★★】

世界各地に支部を持つ"ずんずん教"と呼ばれる団体の野望を阻止するシューティングゲーム。プレイヤーは"地蔵"を操り、編隊を組んで迫り来る"ボディコンギャル"や、"演歌歌手"、"バレエダンサー"といった信者を攻撃する、かなり"イッちゃってる"作品(笑)。いわゆるこの手の"バカゲー"のなかでも相当カルト方面寄り。いまだに、本作のファンが多いのもうなずける。ここまで振り切った作品が出せるセガはすごい!

 
 

▲『タタコット』のブローシャ

『タタコット』(1995年)
【ゆるキャラ度 ★★★★☆】

センサーに反応するモニターを叩いて遊ぶ"次世代モグラたたき"ゲーム。『タタコット』という、"ノリと語感だけ"で考えたようなタイトル(失礼!)、そしてモグラ、ハエ、ゴキブリといった敵キャラのグラフィックを合わせて、全体的に"ゆる~い"カンジが好印象。当時としては、技術的には先端だったと思うが、筐体デザインも含めて"ゆるふわ"な、そのギャップがそそる。また"モグラたたき"系で言えば『モグラッパー』(1999年)も、"ノリと語感だけ"で考えた系タイトルで◎!

 
 

▲『火星チャンネル』のブローシャ

『火星チャンネル』(1999年)
【情報求む度 ★★★★☆】

3人同時プレイが可能なバラエティゲーム。"MARS TV"のタレントが番組に出演し、ミニゲームをクリアーしながら視聴率を稼いでいくという、なんとなく『スペースチャンネル5』(1999年)を彷彿させる物語設定(たまたま偶然か?)。キャラクターデザインも"おバカ"なカンジで手軽に楽しめるゲーム内容。ただ、ネットで検索してもほとんど情報が出てこないという、かなりレアな作品。そんな部分も含めて、ミステリアス感が半端ナイ!

 
 

▲『犬のおさんぽ』のブローシャ

『犬のおさんぽ』(2001年)
【続編を出してほしい度 ★★★★★】

リード(手綱)を握って犬の散歩を楽しむ体感ゲーム。この作品を初めて見たときは、「さすが10年早いセガ!(笑)」と驚いたほど。こんなアーケードゲームは後にも先にも本作のみ(笑)。今年(2018年)は"戌年"ということもあり、ぜひ最新技術で続編を出して欲しいところ。なお、ゲーム終了時にプレイヤーの消費カロリーが表示されるのだけど、"カロリー"つながりで『カロリーくんVSモグラニアン』とのコラボレーションもぜひ!(笑)

ローリング内沢

1970年、東京生まれ。ライター、編集者、ゲーム批評家。
ゲーム情報誌の編集者を経て、2000年4月よりフリーランスとして活動。
得意分野はゲーム、クラブミュージック、グラフィックデザインなど。
趣味が高じて、クラブDJとしても暗躍中。
イラスト:荒井清和

セガのアーケードゲームのアーカイブ、“セガ・アーケードゲームヒストリー”では、1970年代から現在までのタイトルを、当時のブローシャ(チラシ)画像等と共に紹介中です。Twitterアカウントをお持ちの方は思い出投稿もできるので、ぜひあなたのお気に入りのゲームについて投稿してくださいね!

参考資料:セガ・アーケード・ヒストリー(エンターブレイン刊)

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