ユーザーに喜んでもらえることが
モチベーションに繋がる

- 『ボーダーブレイク』の広報キャラクター"牛マン"について教えてください。

説明しましょう!"牛マン"とは、牛の角、牛柄の服、赤いマフラーを付けた『ボーダーブレイク』の広報キャラクターです。って、真面目に解説するのは初めてなので恥ずかしいですね(笑)。
"牛マン"が誕生したきっかけは、開発ロケテストの告知のためのディザーサイトでブログを始めたときの署名でした。『ボーダーブレイク』が稼働した2009年の干支と、私の生まれ干支の"丑(牛)"から、3秒ぐらいで決めた名前でしたね(笑)。いまとなってみれば、「ぎゅうまん」と読み間違えられることもあるので、平仮名で「うしマン」が良かったかなと反省しているぐらい、その時は安易に命名しましたね(笑)。
ブログ以外でももっと多くの方に『ボーダーブレイク』の魅力を伝える方法がないかと模索していたときに目をつけたのが、流行りつつあったTwitterでした。当時のSNSはそれほど盛んではなく、弊社にも公式アカウントがない状態でしたが、Twitterには可能性を感じたので、誰かに許可をとった訳でもなく(社内にそういう文化がなかったこともあり)"牛マン"という名前で公式Twitterを始めました。
当時はSNSに対するレギュレーションやルールが定まっておらず、好き勝手につぶやいては、よく社長室からお叱りのメールが飛んできました(笑)。セガの公式アカウントとしては私がいちばん早かったはずです。当時はユーザーから広報の人だと思われていましたね。

青木盛治
青木盛治

- "牛マン"のような活動を自らされたモチベーションはどこから生まれたのですか?

私は本来そういった表に出るような性格ではなく、じつはは苦手だったりします。というと「うそだー」なんて周りからは言われますが、本当なんです(笑)。"ユーザーは何を求めているのか"に対する答えを考えて提案していくこと、つまりはユーザーと開発者の"共創"がモチベーションに繋がっていると思います。その結果、『ボーダーブレイク』が盛り上がり、「『ボダ』は面白い」、「『ボダ』はいいぞ」と言っていただければ最高に幸せですね。
アーケードゲームの強みとしては"場所があること"だと思います。その場所をきっかけにユーザー同士や開発者との距離が近づき、ユーザーから生の声が聞けたり、ライブ感を共有できるという点がモチベーションですね。"作ったものを喜んでもらえて嬉しい"という感情はデザインの仕事とも共通していると思います。


青木盛治
青木盛治

- 普段の青木さんと"牛マン"は別人ですか?

青木はまじめな開発者、"牛マン"は能天気でいじられキャラ、という棲み分けをしていたのですが、いまでは完全に混ざっていますね(笑)。ここ数年はあまり難しく考えず、自然体でやらせてもらっています。こんなキャラなので、ゲームセンターに行けばユーザーのみなさんが、「おう、牛マン!」とフランクに接してくれますし、そこでユーザーの要望やクレームも直接聞けるので、それをすぐに開発にフィードバックできる立場にありますね。
また、全国で実施している公式オフ会イベント"ボダオフ"では、よりリアルなユーザーの生の声を聞くこともできます。地方のイベント終わりには必ず参加者と一緒に食事に行くのですが、ユーザーさんが50~60人もいるところに行くと、さまざまな要望や意見が飛び交い、もうハチの巣状態です(汗)。最後は酔っぱらったフリをしますね……(笑)。
ただ、そういった生の声をしっかり受け止めて開発現場に持って帰るのが私の使命だと思っています。アーケードゲームは、こういった草の根的な活動が重要だと思います。また開発スタッフと話ができるということで、ユーザーのモチベーションも高まると思います。特に地方では喜んでいただける場合が多いですね。
『ボーダーブレイク』が2009年の稼働以来、ずっとユーザーのみなさんに支持されているということは、このような地道な活動が実を結んでいるのかもしれません。これほど長く稼働するとは、開発当初はまったく思ってもいませんでしたから……。

編集・執筆:ローリング内沢、杉山翔太郎